店主がフランスより帰国しました。
手持ち分から、とっておきの一枚をご紹介します。
19世紀から20世紀中期くらいまで、"Maquignon"マキニヨンと呼ばれる牧畜業や馬の商人に着られたワークウェア"Biaude"ビュード。
動物の毛が付きにくく払いやすいよう、細いリネン糸を綿密に紡がれた上質なリネン生地が、贅沢に使われているのが特徴です。
20世紀に入ると、このようなコートタイプのものが増えました。
こちらの名前は ”Blouse”ブルーズっていいます。
こちらは1950年代のVETRA製。
タグには、縮まないことを意味するSANFORの表記が入っています。
胸ポケットの左側に付く、独特な細長い形をしたポケットはハサミを入れるために付けられたもの。
サイドには中に着込んだ衣服のポケットに直接アクセスするための切り込みが入ります。
1950年代と、この類のコートにしては年代が浅いためか、古い年代のものと比べると目が粗く、カサっと乾いた質感。
とはいえリネン特有のプルプルっとした表情は健在していて、なんとも不思議な感覚になります。
袖を通すと、新ためてBiaudeが持つ惹きつける何かに魅了されます。
他のものと比べるとサイズ感は小さめなので、女性にもオススメです。
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