昨日に続いてフランスのサックコートをご紹介していきます。
地道に集めてきた個体の中でもさらに希少な、19世紀後半に作られた初期タイプのコレクション達です。
起毛した生地の表面は、撫でるとしっとり手に吸い付くような独特の肌触りです。
日に焼けてしまった後ろ姿でさえ個性として目に映ります。
続いてフロントに並ぶ5つのボタン、陰影のある立体的なストライプ生地が使用された、明らかに異色なムードが漂う一着。
裏地の綻びが左側に偏っているのは利き腕の関係でしょうか。
朽ちた表情にも骨董品としての風格を感じます。
スッと立ち上がるような胸周りの作り、裾にかけて末広がりなパンツのディティールはこの年代のものとしてはかなり珍しいオーダーだったのではないでしょうか。
最後に、ベスト、パンツと揃った3ピースモデル。
こちらも立体的なストライプ素材で仕立てられています。
スッと立ち上がるような胸周りの作り、裾にかけて末広がりなパンツのディティールはこの年代のものとしてはかなり珍しいオーダーだったのではないでしょうか。